TEMで観察した格子縞や結晶面を解析する方法と有用なソフトの備忘録

ナノ粒子とか微結晶とかの研究をしていると透過型電子顕微鏡(TEM)は重要な装置になる。
単純にナノスケールの形状を観察するだけなら、そんなに難しくないけど高分解能で格子縞の解析や制限視野電子回折(SAED: Selected area electron diffraction)のデータを分析するのは結構大変だ。今回、TEMのデータを解析するためのに便利なフリーソフトを紹介する。

■ 格子縞の長さを測ったりFFTするにはImage J
格子縞の画像を解析するのによく使うのは、Image Jというソフトだ。
https://imagej.net/Fiji
論文の実験方法でよく紹介されているソフトの一つ。
このソフトは大概の画像解析が可能だ。
格子縞解析には、格子縞の間隔を測ったり、高速フーリエ変換(FFT:fast Fourier transform)を行って結晶面や結晶方向を調べたりする。
使い方が載っているサイトはこちら
http://www.hm6.aitai.ne.jp/~maxcat/imageJ/fftMeasure.html

■ スポットのシミュレーションを行うにはRecipro
FFTやSAEDでのお星(スポット)の画像を解析するのに便利なフリーソフトはRecipro
ダウンロードはこちらから
https://github.com/seto77/ReciPro
観察している結晶の向きを調べるのに便利。観察方向とスポットの関係をシュミレーションでる。
実験で得られたスポットの位置の距離の関係とシミュレーションと照らし合わせる。
詳しい使い方はこちら
http://pmsl.planet.sci.kobe-u.ac.jp/~seto/software/ReciPro/ReciProHelpMain.html

■ 結晶の構造を描写するにはVESTA
結晶の構造や対称性を理解するには結晶を描くのが手っ取り早い。
結晶の描画するためのソフトはVESTAがおすすめ。
https://jp-minerals.org/vesta/jp/download.html
昔からあるソフトで、数年前はよく落ちていたけど、今のパソコンのスペックだと十分ストレスなく動いていくれる。
このVESTAは結晶の対称性の理解を助けてくれる。それに、結晶構造を書くとなんかやっている感じとカッコよさが出るからいいよね。
結晶構造を書くには、結晶の情報が入るのだけど、一つ一つ入力するのは大変だ。
もちろん新物質とかなると自分自身で結晶の情報を入力する必要がある。でも、ほとんどの場合は新物質ではなく既知の物質を扱うことが多いだろう。その時はすでにある結晶情報ファイルを入手してVESTAやReciproにインポートすると手っ取り早い。
データベースはネット上で手に入る。日本語の扱いやすい場所は物質材料研究機構(NIMS)がおすすめ。
https://mits.nims.go.jp/

まとめ
今回、TEMの解析でよく使うソフトについて書いてみた。
年を取ると物忘れが激しい。
ほとんどソフトは使い方を覚えることはなく、使い終わったら忘れて、必要になったら改めて調べるということが多い。今回の記事は備忘録に使えたらいいかと思う。

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