固体酸化物型燃料電池の電解質小型化のメリット:理論的なエネルギー効率上昇、使える部品が増える、コスト削減、長期耐久性向上

最近、燃料電池のことをたくさん調べている。
今日は調べていて見つかった文献が、Scienceの論文だった。
Eric D. et al., “Lowering the Temperature of Solid Oxide Fuel Cell”, 2011.
2011年の論文だけど勉強になることが多かった。

例えば、この論文では固体酸化物型燃料電池の作動温度をどうやって下げるか。作動温度を下げることのメリットは何かを述べている。

作動温度を下げることのメリットは
1. 熱膨張とか、熱による劣化が起こらなくなる。
2. 理論的なエネルギー効率の限界が上がる。温度の低いほうが理論的な限界が下がる
3. コストが下がる

作動温度を下げるには、固体酸化物燃料電池の電解質を変えないといけない。
そのための方法は、電解質を薄くするというのが一番手っ取り早い。
この論文で紹介されていたのは、200nmの厚さであり、その時のスペックは~400 mW/cm2 at 400℃だ。
もう一つの方法は、電解質の材料を変えること。最も使われているのはYSZといってジルコニアベースの材料なんだけど、他の材料を使うと可能だという話。例えば、ビスマスやディスプロシウムなどの元素を使った材料だと100倍近くの高い性能を実現できているようだ。ただ、問題は長期的な安定性であり、不安定なようだ。
このような新規材料の安定性を保つために取られている手法がは、これまでのYSZなどの安定的な電解質と組み合わせる方法。

まあ、固体酸化物型燃料電池の動作温度が低下すると世界が変わるだろう。
今、テセラモーターなどの電気自動車の時代が来ているけど、固体酸化物型燃料電池の低温化が実現すると自動車に載るのは燃料電池になるかもしれない。

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