デニ・ムクウェゲ『沈黙は共犯』:コンゴ東部で起こる紛争とレイプを止めるため大企業は新たなブランディングを求める。我々の意識次第で紛争は止められる。

ノーベル平和賞受賞したデニ・ムクウェゲの話をテレビで聞いた。
彼はコンゴ民主共和国の産婦人科医であり、アフリカで行われている虐殺やレイプの治療を行った人物である。
彼の話はさすがノーベル平和賞を受賞した人物だけあって、力強くて説得力のある話だった。
コンゴで行われているレイプの内容はほとんど虐殺に近い。

(NHKより)

みんな知っているだろうか?
コンゴ東部は、スマホなどの通信機器の部品に使われるコルタンなど希少金属の利権をめぐり、武装勢力が殺戮や残虐な性暴力を繰り返している。

人々に恐怖を植え付ける手段としてレイプを行い、弱者を奴隷にしていく。
レイプといっても、私達日本人が考える性犯罪とは違う。
例えば、生まれて数ヶ月の子供を犯して殺したり、性器にガラスの破片を入れたりする。(これで子供を埋めなくなる。)
性とはかけ離れた、ただの恐怖だ。

コンゴで行われているレイプは性欲とは全くかけ離れた動機があり、人々を怖がらせ、家族を破壊させ、恐怖による服従を強いることを目的としている。
平和な社会で暮らす日本人には決してわかることのない世界であるが、私達も同じ地球で苦しんでいる人々がいることを忘れていは行けない。

アフリカで起こる虐殺や紛争はよく映画になっていてアカデミー賞も受賞している。
例えば「ブラッドダイヤモンド」や「ホテルルワンダ」などが代表作だ。
この2つの作品は一度は見てほしいと思う。
内容は面白いし、世界の片隅で行われている虐殺やレイプを知るためのきっかけになると思う。

ブラッド・ダイヤモンド
映画ホテル・ルワンダ


アフリカでの紛争で共通しているのは、間接的であるが確実に先進国である日本人も関わっているということである。
言い方を変えると私達の消費活動は間接的にだが確実にレイプや殺人に関与しているということ。

なぜなら、我々が生活での消費活動がアフリカの武闘勢力の資金源となっており、紛争の原因が我々の消費活動に起因しているからだ。
デニ ムクウェゲは「ポケットに入っているスマホには、コンゴの一部が必然的に含まれている」と表現した。

つまり、電子機器を作るためにアフリカで取れるレアアースは必ず必要であり、これは我々の生活と無関係でないという。
金や白金、ダイヤモンドなどは宝飾品として利用されるだけでなくて、代替できない貴重な材料となっていて、これらの貴金属材料がないとスマートフォンやパソコンを作ることはできない。

デニ ムクウェゲの話しで一番興味深かったのは、アフリカで起こる紛争を止めるための政策だ。
それはどこで採れたレアアースかを企業が把握して、それを消費者に伝える方法だ。
アフリカのギャングやマフィアが不法に採掘したレアアースは安く手に入るが、間接的に弱者を苦しめる。
一方で、正規のルートで入手するレアアースは少し高くなるかもしれないが、弱者を助けることになるのだ。
消費者の多くは、スマートフォンなどの電子機器を購入した時に誰かが苦しむと知っているなら、購入しないだろう。
また、弱者を助ける企業イメージは、一種のブランディングになるし、多くのファンが生まれるはず。
このブランディング戦略は、長期的に見れば将来的に大きな利益を生む
正規のルート経由の商品にはカッコいいロゴでも入れればいい。
アップルやソニー、サムソンなどの大企業がレアアースブランディングを進めて、アフリカの紛争を止めてほしい。

2020年の東京オリンピックメダルもいい例だ。
金メダル、銀メダル、銅メダルはすべて都市鉱山から作られたそうだ。
都市鉱山とは、地上に蓄積された工業製品を資源とみなして「都市鉱山」と名付け、資源をそこから積極的に取り出すこと試みる概念だ。
つまり、使わなくなった古いスマフォの材料を回収してオリンピックメダルにしたのだ。
NTTドコモなどの企業がメダルを作るために協力したらしい。かっこいいね。
SDGsしかり、企業の営利目的だけじゃなくて持続的な社会を目指す企業はかっこいい。
きっとアフリカの紛争も、企業イメージと結びつけると間接的に解決することができるだろう。

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