上野の恐竜博2019:夢を与える研究分野

上野の恐竜博に行ってきた。
今回の展示の推しは2.4 mの長い腕を持つデイノケイルスと日本の恐竜、むかわ竜です。
恐竜の研究はロマンがありますよねー。
これは決して明らかにすることができない過去の歴史を研究することに起因するのではないでしょうか。

僕も研究者のはしくれで主に化学を研究しているけど、恐竜研究は化学と大きく違うと思う。
化学は現象から始まり、仮定を立てて実証するために実験をするのが主なアプローチである。一方で、恐竜の研究は実験がなく、過去の遺留品である化石から推測して仮説を立てるアプローチをとっている。
例えば、骨の形や形跡から恐竜たちの生態系を推測することで、共食い状況や狩りの方法を予測する。

恐竜の研究は化学より多くの仮説があって、タムマシーンがないと真実がわからない。
真実がわからないからこそ夢があって人を魅了するのだと思う。

今回の展示で一番面白かったのは、もし恐竜が生きていたらどうなるかという思考実験だった。
研究者が考えたのは二足歩行型の爬虫類人間(下写真)だった。
知能を得るためには二足歩行は欠かすことのできない条件のようだ。
しかしながら、この爬虫類人間のビジュアルは微妙だ。

恐竜が絶滅した原因として、隕石が衝突したという学説が最も受け入れられている。
隕石衝突説の根拠の一つとして、イリジウムという元素を多く含む地層が存在することがあげられる。
イリジウムは地球にほとんど存在しないから、隕石が衝突することでイリジウムが地球に運ばれたと考えたのだ。
このイリジウムを多く含む地層をK-Pg境界と呼ばれている。
はじめは隕石落下説への反論があったようだが、メキシコで直径180キロメートルのクレーター(隕石の落下跡)が見つかったことで決定打となった。

隕石衝突説が正しいかわからないが、隕石衝突もロマンスがある。
宇宙からくる自然災害(?)で当時の食物連鎖の頂点に位置していた恐竜が絶滅するというすごい小説が書けるネタだと思う。
実際に隕石衝突説はたくさんの映画を生み出しています。

生命の起源を研究している先生は以下のようなことを言っていた気がする。
「昔のことは誰も証明することができない。だから、夢のある仮説を立てることも重要」
化学とは違い、過去の歴史を研究する分野は人々に夢を与えるのも仕事だと思う。
実際に間違っていたとしても、面白いほうがいいのではないだろうか。

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